FINALIST
Skin II
Category : GENERAL
By Rosie Broadhead (イギリス)
SKIN II Rosie_Broadhead from Rosie Broadhead on Vimeo.
Rosie Broadhead
ロージー・ブロードヘッド(Rosie Broadhead)は、ファッション業界のバイオマテリアルに特化したアパレルデザイナーです。 セントラル・セント・マーティンズの「マテリアル・フューチャーズ(Material Futures)」の最近の修士卒業生です。 彼女の関心は、皮膚と衣服との相互作用と、科学とテクノロジーがファッションの未来にどのように影響するかということにあります。 彼女の最新のプロジェクト「スキンII」プロバイオティクスの衣服は、微生物学者クリス・カレワート博士とのコラボレーションであり、日常着と組み合わせによる皮膚の自然な生物学的機能を探求しています。
「スキンII」は、微生物学者であるCallewaert博士との共同で、プロバイオティクス細菌を衣服の繊維へとカプセル化する利点の調査をしています。私は、皮膚の微生物叢改善のためバクテリアを繊維内にカプセル化してプロバイオティクスボディースーツを作りました。これらの細菌は、肌の水分に触れると活性化し、他のあまり有益ではない細菌を支配するのです。最適な結果を得るため、プロバイオティクスは、普段汗をかくような腕の下や背中の下などの重要なエリアに戦略的に配置されます。カプセル化された細菌は、体臭の減少や、細胞再生の促進、さらに皮膚の免疫系の改善に関連付きます。
このプロジェクトでは化学繊維仕立てのニーズを置き換えるだけでなく、頻繁に衣服を洗う必要性も減らします。ファッションの持続可能性に向け、健康と幸福、業界革新、そして消費と生産への責任を認識したかったのです。「スキンII」は、衣服の性能向上のために、私たちの体にとって自然なものを使用することを目指しています。
パフォーマンススポーツウェアに取り組む過程で、衣服と肌の相互作用に興味を持ちました。私のバクテリアと皮膚への発見は、どのように身体が機能するかに関心を持ったところから始まりました。私は化粧品やテクニカルファブリック、それからこれらの製品がどのように肌と相互作用するのかを調べ始めたのです。肌や体に有毒とされる特定の布地仕上げに使用される化学物質が不安でした。主に、環境への影響が最小限に留まる肌に健康的な服を作りたいと思いました。私たちの身体がどのように自然に機能しているのかを調べ始め、それによって肌のマイクロバイオームと、私たちの身体の健康なバクテリアの重要性を導きました。肌に直接付けたものから肌のマイクロバイオームをどう操作できる可能性があるのかという点に気づき、これをテキスタイルに関連付けたいと思いました。健康的なバクテリアを繊維に取り入れ、プロバイオティクスの衣服開発を始めました。細菌は水分で活性化し皮膚に定着し始めます。皮膚のマイクロバイオームこの変化は、身体の減少や、細胞再生の促進、そして皮膚の免疫系の改善に関連があります。これにより、衣服の抗菌剤の必要がなくなり、定期的な洗濯の必要性も減ります。
スキンIIは、健康なバクテリアでカプセル化されたプロバイオティック服のコンセプトで、肌のマイクロバイオームを改善します。私は下着として着るボディスーツを作りました。汗でバクテリアが活性化することから、胸や、脇の下、背中などの肌の水分と接触する可能性が最も高い箇所に、バクテリアが配置されるよう衣服をデザインしたのです。健康なバクテリアの増殖を促進する可能性が高いので、最終的なプロバイオティクスピースの生地開発の際も、天然糸を選択しました。
私は、ゲント大学を拠点とする微生物学者のクリス・コールワート博士と密に協力しています。私たちはテキスタイル内のバクテリアをマイクロカプセル化する方法をいくつか開発しました。プロジェクト全体を通して、私たちはベストなメソッドとプロセスを明確にするため、臨床試験と摩耗試験を実施しました。臨床試験を通して、テキスタイルに存在する正確なバクテリア数をテストすることができました。私は服を30度で洗っていましたが、バクテリアはそれらの温度によく耐えていました。細菌がカプセル化されたら、切り取って縫い合わせます。プロバイオティクスの衣服は、ライトボックスで展示され、細菌がピース内のどこにカプセル化されているか見ることができます。