FINALIST
BlowFab
Category : GENERAL
By 山岡潤一、新山龍馬、筧康明、川原圭博 (日本)
「BlowFab」はレーザーカッティング技術と吹込み成形技術を組み合わせ、短時間で硬いインフレータブル製品を作成できる高速なデジタル製作技術だ。この技術は、折りたたみ可能な家具、コンテナ、おもちゃ、およびデバイスなどの多様で丈夫なインフレータブル製品の試作に利用できる。完成したプロトタイプは丈夫で、必要ないときは保管のため容易につぶすことができる。
近年、プラスチックの使い捨て品は社会問題となっている。メーカーは再利用可能なプラスチック製品の3D印刷方法を求めている。ペットボトルの製造に使われる吹込み成形には、金型が必要だ。私たちは吹込み成形技術とレーザーカッティング技術を熱可逆性プラスチックと組み合わせた。これにより、金型を使わずに素早く独自のプロトタイプを作成し、再度加熱することで再利用することもできる。
レーザカッターを使用して多層プラスチックシートを彫刻および切断することにより、接着領域およびインフレータブル領域を作成できる。接着領域は作成された2枚のシートを重ね合わせ、ヒーターで軟化させることにより自動的に融合する。そして空気を注入してプロトタイプを作成することができる。切り込みを作ったり、耐性樹脂を彫刻することにより、作成物を任意の方向に曲げることができる。パターンを耐熱性フィルムで彫刻することによって不均一なテクスチャを作成することもできる。
PET、マスキングテープ、耐熱フィルムからなる多層シートを使用した。オブジェクトのサイズに応じてスケールと重量は変化するが、オブジェクト内部は空洞になっており、軽量である。
山岡潤一
新山龍馬
筧康明
川原圭博
JUDGES, COMMENTS
-
吉泉聡
TAKT PROJECT 代表
デザイナー/クリエイティブディレクターつくり方をつくる事は、物のあり方をデザインする事だと思います。
ブロー成形されたオブジェクトが硬い事、簡易に成形を制御できる事で、新しい物のあり方が生まれる可能性を感じさせます。
プロトタイピングのみならず、プロダクトとしての展開を想像したくなる作品です