Category : STUDENT
By 高澤 和希 (日本)
従来のディスプレイは表面の質感がガラスやプラスチックなどの表面がなめらかで透明なものに限られてきた。しかし、これらのディスプレイでは質感を表現する能力が乏しくなり、自然な見た目で物体に埋め込むことができなくなってしまう。ディスプレイの弱点を克服するために、我々は表面の材質をガラスやプラスチックだけでなく、木材や石材、鏡などほぼすべての材料に変更することができる新しいディスプレイを提案した。我々が提案する新たなディスプレイではこれらの光を透過しない材料を板状にし、その表面に100マイクロメートルほどの小さな穴をあけることにより板材の背後にあるバックライトからの光線を通過させることで表示を可能にしている。
http://digitalnature.slis.tsukuba.ac.jp/2016/03/leaked-light-field/
まず、ディスプレイの表面素材にしたい材料を板状に加工する(革素材などのもともと薄い素材はそのまま使用することができる)。この素材に微小な穴を開けることで、素材の質感を損ねずに情報表示が可能になる。
次に、ディスプレイの解像度、穴の配置などを2DCADで設計。設計データを元に、CO2レーザー加工機(Cut-Key)で穴の加工を行う。表示に使用するパターンは、画像を穴の数、配置に応じて加工したものを使用する。
Nicolas Lassabe
Nicolas Lassabe
本作品は、デジタルファブリケーション(FAB)が3Dプリントや、レーザーカットだけではないことを証明しています。デジタルファブリケーションは、 これまでとは違うやり方でデザインをする方法であり、これまででは不可能だったことを可能にします。このプロジェクトでは、様々な素材をディスプレイとして使用できることを示しています。応用がたくさん考えられる、可能性に満ちたプロジェクトだと思います。