こんにちは、YouFab事務局です。今年のYouFabでは特別賞として「HAPTIC DESIGN賞」を設けています。「触れるデザイン」と聞いて、興味はあるけれど、どういう作品がつくれるのだろう?と思っている方に向けて、この記事では「HAPTIC DESIGN」の例を3つの切り口で紹介します。
シンプルでわかりやすい事例から応用例まで、チェックしてみて、HAPTIC DESIGN 賞の応募のためのヒントに活用しましょう!
1. 気持ち良さを増幅させる HAPTIC DESIGN
HAPTIC DESIGNのもっともシンプルでわかりやすい事例は、触感を通じた気持ちよさのデザインです。
例えば、2016年にクラウドファンディングのKickstarterで、世界中の注目を集めたFidget Cubeは、手持ち無沙汰や不安などの心理的ストレスを解消するガジェット。
キューブのそれぞれの面には、ユーザーが押したり、回せたり、転がせたり、ただただ触って気持ちがいい機能がついています。
このシンプルなハプティックデザインプロダクトは、$6,465,690もの資金を調達しました。
Fidget Cube
ほかにも、気持ち良さを増幅させるHAPTIC DESIGN事例としては、文字や絵を書くときにででる筆記音を増大させ、書くことが楽しくなる「Write More」があげられます。
Write More
2. モノゴトに実感を与える HAPTIC DESIGN
身体性を伴うハプティックデザインにはモノゴトに実感を与える力があり、手応えが薄く、実感を得にくい課題を解消したり、人々に感動を与えるデザインが可能です。
例えば、髪の毛で音を感じるデバイス「Ontenna」は、自己と世界をつなぐインターフェイスとなり、音のある世界をろう者に実感させる「HAPTIC DESIGN」を体現しています。
Ontenna
ほかにも、実感を与えるHAPTIC DESIGN事例としては、あたかも映像に触れている感覚で、新たなMV鑑賞の体験をデザインした安室奈美恵のMV「Golden Touch」があげられます。
Golden Touch
3. 情感や共感でつながるハプティックデザイン
人に抱きしめられると安心したり、握手をすると信頼感が増すように、触覚にはコミュニケーションを通じて、新たな感情をもたらす可能性も秘めています。
さらには、言語のかわりに、感情を伝えるツールにもなり得る可能性もあります。その実験的作品として、触覚だけでコミュニケーションをする電話「超未来式体感型公衆電話」という作品をご紹介します。
超未来式体感型公衆電話
ほかにも、奏でた音を振動に変換し、楽器演奏によって他者とのコミュニケーションを楽しむインスタレーション「Vibracion Cajon」も情感や共感でつながるHAPTIC DESIGN事例といえるでしょう。
Vibracion Cajon
otodama by Vibracion Cajon from MontBlanc Pictures on Vimeo.
HAPTIC DESIGNの輪郭とそのデザインによる広がりを感じていただけたでしょうか?HAPTIC DESIGN賞では、震える!楽しい!にとどまらないハプティックデザインの作品に期待しています。