FINALIST
Tangible Formations
Category : STUDENT
By Kyriaki Goti and Shir Katz (ドイツ)
粉体のジャミング(詰まり)現象を利用したプロジェクトです。センサーフィードバックと、実際に触れることのできるインターフェースによって、直感的なハプティックデザインおよび建築方法を開発できないか探求しました。
粉体の様々な硬さを活用し、最適化制作プロセスを作りました。ユーザーは、粉が詰まったピースに触りながら形を作り、連結し、多様な構造を簡単に作ることができます。コンピューターに記録されたプロセスやライブラリの情報を使って、直感的にデザインを作るのです。ユーザーが作った構造は、データ化されライブラリへと保存されます。過去の成功と失敗から学習をし、頑丈で変更可能なデザイン方法や、組み立ての方法が実現します。
今日、建築や工学分野では、素材に直接触れて素材を理解することはほとんどなくなり、コンピューターを使った素材シミュレーションが行われています。しかし、私たちは新しい素材を実際に触わることで、直感的に素材を理解できると考えています。
このジェネレーティブデザインツールでは、ユーザーが素材とインタラクションしながら作ったデザインを、ライブラリとしてデジタル保存します。シミュレーションや計算が難しい複雑な材料システムを人の経験的な知識を利用し、理解できるようにしました。ソフトウェアに素材とのインタラクションをかけ合わせることで、材料を効率的に使用したり、形を容易な変更することができます。結果、応用性の高い建築ができるようになりました。
私たちはこのようなシステムが、デザインのクラウドソーシング化と民主化につながると信じています。ジェネレーティブデザインツールがデザインを評価し、次のステップを考えるため、建築家やエンジニアでない一般のユーザーも、デザインプロセスに参加できるのです。
このシステムでは、ポリプロピレン薄膜と木の削くずでできた展性のあるパーツを使います。パーツの作り方は、次のとおりです。まずCNCカッティングプロッターで自分の好きな形に薄膜を切り出し、ローラーシーラーで密封します。そして、木片を詰めます。ユーザーが好きな形を作ったら、薄膜に真空圧をかけて固めて形を維持します。
作成された部品は全て、HTC VIVEコントローラーを使って計測します。部品の形は、デジタルデータとしてライブラリに保存されます。 ツールとしては、Grasshopper、具体的にはプラグインのKangaroo 2とShape Matching Goalsを使用しています。インターフェースの視覚化にはGrasshopperのプラグイン、Human UIを使用、ライブラリの作成にはプラグインのGHPythonを使用しています。
MEMBER メンバー
- Supervisor
- Prof. Achim Menges
- Supervisor
- Prof.Jan Knippers
- Tutor
- Ehsan Baharlou
- Tutor
- Lauren Vasey
JUDGES, COMMENTS
-
Julia Cassim
京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab. 特任教授物質世界における直感的な操作と瞬時のデジタル上での視覚化を可能にした、よく考えられたシステムです。記録、アーカイブ、プレイバック機能があることで、ユーザーは成功・失敗パターンを相互的に理解することができ、次の動きを考えるうえでの自信となります。