FINALIST
I'm evolving into a box.
Category : STUDENT
By Wei-Yu Chen (台湾)
I’m evolving into a box.は、機械でできた腕と脳を持つ鉄の箱です。腕はアルミニウムの筒と2つのサーボモーターでできており、脳であるRaspberry piは、リアルタイムで作動するNEAT(Genetic algorithmとNeural Network algorithm)を備えたコンピューターからデータをとっています。展示を通じて、日常使われる物体がAIによってどう進化するのかを見ると同時に、矛盾する状況を見ることができるでしょう。
AIの発達の過度期に焦点を当てるため、本作を制作しました。 近年、素晴らしいAI技術が開発され、Google DeepMindによるAlphaGoやUS Military Dogなど、AIを備えたプロダクトがたくさん生まれています。プロダクトによって、私たちはテクノロジーの新たな側面を見ていますが、AIの最終目標はプロダクトではありません。
それでは、AIが発展した先にあるのは、何があるのでしょうか。エンジニア達はバイオで物を作ろうとしています。しかし、実は彼らは、生物と非生物の中間点にあるものを作っているのではないでしょうか。奇妙に感じた私は、この現状を実証したいと考えました。生命のない物体にAIをつけたら、どうなるのでしょうか? まったく想像がつかなかった私は、鉄の箱とAIを組み合わせ、箱が箱として機能するように訓練した、本作を作りました。
最初に、SketchUpを用い、サイズ、素材、構成要素を鑑みながら、展示のアイデアを考えました。素材を金属にした理由は、会場に突起部があったためです。腕部はアルミ製のパイプと2つのサーボモーターでできています。それらのパイプはドリルで穴を開け、専用のネジを用い組み立てられています。胴体部分は、既製品の鉄の箱を使っています。Raspberry Piを主要コントローラーとて用い、2つのデコーダーが機械学習装置として機能しています。
箱が“考える”ことができるよう、NEAT(Genetic algorithmとNeural Network algorithm)を使用しています。計算速度を考慮し、アルゴリズムは離れたコンピューターにあり、リアルタイムで作動するようになっています。コンピュータは動きのシグナルを計算し、箱のフィードバックを受け、次の動作を割り出します。
Cutting machine, CNC milling machine, 3D Modeling and Design Software
JUDGES, COMMENTS
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田中浩也
慶應義塾大学環境情報学部教授
SFCソーシャルファブリケーションラボ代表AIの技術を「物理的な世界」へうまく繋げて見せてくれる作品です。FABは、ソフトウェアの世界で起こっている技術革新を、物理的なものへとつなげてくれる結節点の役割も果たすでしょう。