FINALIST
Digital Wabi-Sabi Artifacts
Category : GENERAL
By Thomas Modeen / Architects Independent (カタール)
作品について
デジタル工作機械を使い製作するなかで、失敗やミスが起こることがあります。手触りがあり魅惑的で、愛らしいこのミスを主役にしたのが、Digital Wabi-Sabi Artifactsです。
アーティスト、建築家、デザイナーにとって、CAD-CAMは画期的なものです。着想から結論に至るまでの制作過程の管理を行ってくれますし、ロジスティックの失敗や不正確さを最小限にしてくれます。日々CADを使う私たちにとっては、ミスプリントは決して例外ではなく、よく起こることです。しかしそれらは過ちとしてほとんど評価されず、むしろ即座にカーペットの下に隠されてなかったことにされています。
制作の動機
本シリーズは、逸脱したもの、失敗やミスの価値を感じる機会を与えます。作品により、CAD-CAMベースの製造プロセスには、工芸品のような特徴があり（主観的解釈への容認）、よりダイナミックで多面的なデザインを生み出していることを感じられるでしょう。
制作方法
FDM (熱溶解積層方式) の３Dプリンターで作りました。ABSプラスチックと、通常は除去されるサポート材を使っています。
使用したツール
3D printer, 3D Modeling and Design Software
JUDGES, COMMENTS
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田中浩也
慶應義塾大学環境情報学部教授
SFCソーシャルファブリケーションラボ代表3Dプリンタの「サポート材」を取り除くのではなく、表現の要素として意図的に「残す」ことを探求した作品です。製造プロセスのすべてを自分で手掛けていなければ気が付かない視点であり、外注型のクリエイターには絶対に作り出せない作品です。
