FINALIST
Neurotransmitter 3000
Category : GENERAL
By DANIELDEBRUIN (オランダ)
Neurotransmitter (神経伝達物質)3000 は、私自身の生体データによって動く、高さ7mのマシンです。センサーをつけてマシンに乗ると、心拍数、体温、姿勢や重力、筋肉の緊張度などのデータがマシンに送られ、マシンはこのデータを動きに変換します。マシンと自分の体がお互いに反応しあうのです。自分で作った機械ですが、その可能性は私にも未知数です。
前作のアナログ3Dプリンター「This new technology」に続く作品として作りました。前作では自分自身が制作のプロセスに関わることが目的でしたが、今作は、自分自身が作品の一部になりたいという思いで製作しました。マシンに自分を固定し、自分の生体データをマシンが使うことで、私はマシンと1つになります。
この作品を作ったもう一つの理由は、単純に自分専用の絶叫マシンが欲しかったから。皆さんもそう思うことはありませんか?
インターン生に手伝ってもらいながら、私自身がマシンを設計・制作しました。生体認証のフィードバックシステム開発は、2人の親しい友人に依頼しました。溶接機とCO2レーザーカッターを使い、制作期間は2年間にわたり、約4ヶ月分の時間が費やされました。
現段階では、本作は人間とマシンの間のインタラクションの実験です。今後は、一般の人に向けたアトラクションなども含め、より大きな規模の開発を計画しています。 本作では、マシンが自分の体のデータで動くことで、まるでマシンが私のことを気にかけてくれるような感覚を味わえます。たとえば、スピードを出しすぎて方向感覚を失うと、心拍数が上がります。私の心拍数の上昇を感じたマシンは、自動的に減速し、気分が悪くならないようにしてくれるのです。
Laser cutter, Cutting machine, CNC milling machine,
3D Modeling and Design Software
JUDGES, COMMENTS
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Mitchell Joachim
Terreform ONE 共同創設者
ニューヨーク大学准教授多大な努力がつぎ込まれた、クオリティの高い芸術作品です。そしてとてもよくできた絶叫マシンでもあります。センサーの入力・制御と、変換を上手く使っていることに感心しました。少し芸術味が強いので、社会的な要素が入っているともっとよかったと感じました。